アドラーは初めてという方に「嫌われる勇気」

 哲学、心理学には少し興味があり、有名どころは既に読破していると思っていました。でも最近まで「アドラー心理学」という存在を知らなかったので、なんとなく胡散臭い内容なのでは?と思いつつちょっと立ち読み。でも数ページで引き込まれてしまって、結局購入し、今では愛読書となっています。
 人は、特に女性は年を重ねるごとに、どんどん「形」固執するするようになります。他の人と違うことを極端に恐れ、自分を押さえてまで周囲に溶け込む「普通」を目指していきます。そしてそこにたどり着かないと劣等感にさいなまれる。貯金額、容姿、子供の学歴、隣の奥さんに少しでもお肌の艶が劣れば「がっかり」というわけです。何かにつけて人と比べて気分を上げたり下げたりしています。

  そんな社会の中で、いい年のおばさんなのににルーティンな日常が好ではなく、変化を求める私の性格はあまり受け入れられません。それほど世間に溶け込もうと思っているわけではないけれど、なんとなく生きていて生きずらい。違和感があって、仕事でも趣味でも、ちょくちょく不自由さを感じます。私にとっての「自由」「解放」とは何なのか、どこにあるのか。持つつもりのない劣等感を、いつの間にか背負わされているのはなぜなのか。この本には、これらの答えがはっきり書かれていたのです。

 「われわれを苦しめる劣等感は、客観的な事実ではなく、主観的な解釈なのである」

 「人生とは、いまこの瞬間をくるくるとダンスするように生きる、連続する刹那なのである」

 「いまここ、このダンスが充実していればそれでいい。人生に目的は存在しないのです」

 そう、私は私のまま、自分らしいダンスを好きなところで踊っていればいい。気持ちよく今踊っていられれば、何年も昔のことや先のことを考えて後悔や不安を感じる必要はないのです。人生はシンプルなもの。複雑に考える必要はなかったわけです。

 アドラー心理学の本は最近沢山出版されています。この本は最初に読むのにも、書き込んで付箋を貼って読み返すのにも向いているおすすめ指南書です。